愛犬と暮らす日々は楽しく幸せなものですよね。しかし、イタズラをされたり、無駄吠えなど困った行動をすることがあると、飼い主さんにとっては悩みの種になりますよね。しかし、そのような行動は無意味なものではなく、そこには不安や恐怖など理由があります。

そして、飼い主さんとワンちゃんがお互いにストレスなく快適に暮らしていくためには、「主従関係」が必要になります。今回、主従関係の重要性や、関係を築くための方法、お互いにとってより良い接し方とは何なのかをまとめました。

主従関係の重要性


犬はそもそも群れで暮らす習性があるといわれています。群れには必ずリーダーがいて、様々なルールを作り、仲間を導きます。そしてみんながリーダーに服従しています。ワンちゃんにとっての群れは、飼い主さんやその家族です。飼い主さんがリーダーとしての役割をしっかり果たすことで、ワンちゃんは安心して生活できます。

知らない人に吠える・噛み付くなどの問題行動は、もしかすると主従関係が築かれていないことが原因かもしれません。ワンちゃんが自分をリーダーだと思っていて、飼い主さんやご家族を守るためにそのような行動を取っているのです。

反対に、飼い主さんがリーダとなってルールを作り、ワンちゃんを導くことがワンちゃんも落ち着いて過ごすことができます。問題行動も起きません。ということは、飼い主さんは、ワンちゃんにきちんとした人間社会のルールを覚えさせることがとても大切なことです。

主従関係が築けているかどうかチェックする

分かりやすい違いとして、飼い主さんの呼びかけに一度で答えるかという点があります。一度というのが大事で、何度も呼んでやっと答えるのはあまり良くありません。例えば、名前を呼んだ時に遊んでいたとしても、途中でやめて飼い主さんのもとに来る、また「お座り」や「待て」などの指示にすぐに従うなら、飼い主さんをリーダーと認めているしるしです。

他にも、マズル(口回り)や足先などデリケートな所を触っても怒らない、仰向けに寝かせても大人しくしている、などもチェックポイントです。飼い主さんへの信頼の度合いが分かります。

主従関係を築き、保つ方法


まず覚えておきたいのは、主従関係を築くことは「厳しく接する」ことではないということです。また、間違ったことを叱ることでもありません。それはワンちゃんに恐怖を与えるだけで、全くメリットはありません。正しいことを教える(褒める)ことが大切です。

まず行えることは、基本的なしつけをしっかりすることです。
「お座り」「待て」「来い」などの指示が一度で通るように繰り返し教えます。できた瞬間にたくさん褒め、何度も繰り返しましょう。子犬の頃から教えるのが最適ですが、成犬になっていてもしつけを見直すことは可能です。時間はかかりますが、根気強く頑張りましょう。

次に、散歩する時は飼い主さんの横にぴったりとつくように教えましょう。ワンちゃんが前に出て引っ張り、飼い主さんがその後ろをついて行くという光景が見ることがありますが、それは主従関係が逆転してしまっている状態です。そうならないために、リードを短めに持ち、引っ張った時は止まりましょう。ワンちゃんとのアイコンタクトを取りながら歩くことも大切です。そして、上手に歩けている時は「えらいね、上手だね」と褒めてあげましょう。根気強く、毎日継続して行うことが大切です。

ほか、ワンちゃんは毎日色々な要求をしてきます。「ごはんが欲しい」「おやつが欲しい」「遊びたい」などです。そのような時にすぐに応じてしまいがちですが、飼い主さんの生活リズムに合わせることが大切なので、今はその時間ではない、ということも教える必要があります。ごはんの時間やおやつの時間はしっかり決め、それ以外の時間におねだりされても与えないようにします。可愛い目や声を使っておねだりされると、ついついあげたくなってしまうと思いますが、ぐっとこらえて無視しましょう。甘やかし過ぎるのは、しつけのためには良くありません。

もし正しい行動を教えたあとに間違った行動を行うようなら、すぐに正しましょう。ただ、気を付けなければいけないのが、その瞬間に正せない場合、ワンちゃんは何がダメなのか理解できません。正す時は、怒鳴ったり長々と叱ったりするのではなく、短い言葉と低い声ではっきり「ダメ」と言います。

主従関係を築くメリット

主従関係を築くメリットとは、まずワンちゃんが飼い主さんに対して100%の信頼を置くようになります。知らない人や場所などワンちゃんにとって恐怖を感じるような状況でも、落ち着いて飼い主のそばにいられますし、しつけもスムーズに行えます。また、散歩する時に出会う人たちに対しても迷惑をかけず、きちんとマナーを守って接することができます。飼い主さんにとっても、ワンちゃんが問題を起こすことなく安心して過ごす様子を見られるのは嬉しいことですよね。このように、お互いに快適で幸せな生活を送るために、ワンちゃんとの主従関係を築くことはとても大切なのです。

まとめ


ここまで犬との主従関係の大切さを見てきましたが、ワンちゃんと飼い主さんの関係性や暮らし方については色々な人が研究し、最善の方法を探してきました。そして以前には効果的と思えたことも、時代と共に変わってきています。昔は主従関係を重視するあまり、極端に厳しいしつけや体罰が行われたこともありました。その後、褒めて伸ばすしつけが主流となり、ワンちゃんとの良い関係を築くのに効果を発揮しています。ただ、どんな方法であっても、一番大切なのは飼い主さんもワンちゃんもストレスなく安心して生活できることだと思います。

また、犬はそれぞれ性格が異なるので、上手くいくときもあれば、そうでない時もあるかもしれません。しかし、諦めることなく、愛犬を信じて頑張ってみてください。自分がリーダーとしてしっかりしなければ!と思うと、つい厳しく接してしまいがちです。逆に、ワンちゃんがかわいそうだから、可愛いから、という理由でなんでも許してしまうこともあります。しかし、いずれもお互いにストレスが溜まってしまいます。

はじめにも言いましたが、主従関係とは厳しくしつけることではありません。愛犬に頼れるリーダーになってルールを作り、そのルールを愛犬に教えてあげることです。そして、愛犬がリーダーである飼い主さんを信用し、安心して暮らすことです。ぜひ一度、主従関係について考えてみてはいかがでしょうか。

↓主従関係の大切さについて気づかせてくれた記事をご紹介。↓
犬のしつけの基本は主従関係にアリ!そもそも主従関係とは?

この記事を書いた人

おもち
・最近顔が丸くなったとよく言われる20代。
・犬が好きで好きでたまらない。
・小型犬、中型犬を飼ったことがある。次は大型犬。
・夢はマイホーム(庭つき)の多頭飼い。
・好きな食べ物はお肉とキムチ。