吃音を治すには一体どうしたらいいの?
思った通りに話すことができない苦しみは、経験したことのある人にしか分からないつらさがありますよね。
そんなつらい吃音を治すにはどうすべきなのか、言語聴覚士に聞いてみました。
治る確率を上げる方法を今すぐチェックしていきましょう。
Contents
吃音を治すには?言語聴覚士に聞いた、治る確率を上げるなめらかに話す方法
吃音を治すには、まず何が大切なのか。
言語聴覚士に聞いたところ、それは「なめらかに話すコツを意識して話すようにすること」なんですね。
吃音の人は、どうしてもどもりやすい話し方をしてしまいがちです。
だからこそ、ちょっとしたコツを意識して話すことが治る確率を上げる方法なんですね。
さっそく吃音を治す方法をチェックしていきましょう。
- 話すときは、呼吸を常に意識する(特に、言葉を発する前にしっかり息を吸えているかをチェック)
- ゆっくりと話す習慣をつける(一音ずつをゆっくり話す、一言ずつをゆっくり話すなど言葉の間に息を吸うようにします)
- 力を抜いて、なるべくリラックスした状態で話すことを意識する(優しい話し方をすることで、声を出しやすくします)
- 一度に話す量を少なくするようにする(話す量を調整することで、どもりにくくします)
- 母音は軽く長めに、子音は強く短めに発音することでアクセントをつけ、話しやすい流れをつくります
いかがでしょうか?
これらの吃音を治す方法の中には、直感的に「できそうだな」と思うものもあれば、「練習が必要そうだな」と感じるものもあったと思います。
当たり前ですが、これらを始めからできているのであれば、吃音で悩む必要なんてありませんよね。
大事なことは、これらを意識して丁寧に話すことだと言語聴覚士は言います。
つまり、一つ一つを確実にクリアしていくことが吃音が治る確率を上げる方法。
そのためには、一番上の方法から順番にできることを増やしていく。
そして、どこかでつまずいてしまうことがあったら、もう一度戻って繰り返し練習すること。
吃音を治すことは、話し方の習慣を見直すことでもあります。
習慣を見直すには、クセになっているどもりやすい話し方を修正していく必要がありますよね。
吃音の症状は波があるものなので、それまで順調に行っていても、時にはうまく話せない、といったことも出てきます。
しかし、そこでふてくされていては、いつまでたっても吃音を治すことはできません。
吃音を治すために、短い言葉から少しずつ長い文をどもらずに話せるよう、取り組んでみることが言語聴覚士のおすすめです。
丁寧に、なめらかに話すコツを意識して、吃音が治る確率を上げていくようにしましょう。
次に、なめらかに話すコツ同様に大切な、どもる環境を変える方法をチェックしていきます。
吃音を治すには?言語聴覚士おすすめの治る確率を上げるどもる環境を変える方法
吃音を治すには、なめらかに話す方法だけでなく、どもる環境を変える方法も大切だと言語聴覚士は言います。
では、どもる環境を変える方法とは具体的にどんな方法なのか?
それは、以下のような方法です。
- 話す場面に耐性をつける
- 吃音による不安を取り除く
- 安心して話せる環境をつくる
このような方法によって、どもる環境を変えていくことで吃音を治る確率を上げていくことができるんですね。
では、これらの方法をより具体的にチェックしていきましょう。
まず、話す場面に耐性をつける方法から説明していきますね。
吃音の症状を抱えていると、誰でも話すことが苦手な場面を持っていると思います。
たとえば、
- 電話で話すときは第一声が出てこない
- 「お疲れさまです」などお決まりの言葉では必ずどもる
- プレゼンやスピーチでは、決まって言葉が詰まり出てこない
- 特定の言葉が出てこない
など、人によって吃音を感じる場面は異なりますが、必ず困る状況というのが出てきてしまいますよね。
このような吃音が出やすい場面を想定して、具体的に話す練習をしていきます。
具体的に、というのは話す内容をまず紙に書き出してみることから始めましょう。
そして、最初にお話しした「なめらかに話す方法」に沿って、息を吸うタイミングや話し方のコツを意識しながら何度も練習すること。
そう、話す場面に耐性をつけるためには練習が大切なんですね。
そうは言っても、ただ鏡に向かって話しているだけではあまり効果はありません。
たとえば、電話だと吃音が出てしまう、という場合は、電話のなかで実際に練習しなければなかなか耐性がつかないですよね。
でも、仕事の電話で練習することはできません。
だから、気が置けない友人や家族との電話で実践することから始めてみるのがおすすめです。
また、プレゼンやスピーチなど人前で話す場面で吃音が出やすい場合。
そんな場合も、どもっても気を使わずに済むような友人や家族の前で、実際に原稿を話すことから始めてみましょう。
そして、少しずつ話す相手や人数のレベルを上げていくことが大事。
そうすることで、少しずつ話す場面への耐性をつくることができると言語聴覚士は言います。
吃音が治る確率を上げるためには、より実践的な環境で何度も練習すること。
長い道のりのように感じるかもしれませんが、自信の積み重ねが大切。
なめらかに話す方法も取り入れてながら、どもらない自信をつけていくようにしましょう。
次に、吃音による不安を取り除く具体的な方法です。
吃音による不安を取り除くには、まず自分がどんなときに不安を感じやすいのか書き出してみると良いでしょう。
それによって、客観的に自分の吃音を把握することができるんですね。
どんなときに吃音が出るのか。そのときに、自分がどんな気持ちになるのかを細かく知ることが大切です。
そして、吃音による不安な気持ちをどうしたら取り除くことができるのか、具体的に考えていきましょう。
たとえば、実際になめらかに話す方法であったり、話す場面に耐性をつくる方法。
そして、この後にお話しする安心して話せる環境をつくる方法でも、不安な気持ちを軽くすることができます。
大切なのは、その方法を考えたときに「自分の不安な気持ちを取り除くことができるか」という点で、自分が納得できるかどうか。
特に、吃音が出てしまって不安を感じてしまった後などは、意識してこのような自分との対話をしてみることが必要ですよ。
そして、最後に安心して話せる環境をつくる方法です。
これは、思いきって吃音でうまく話せなかったり、どもってしまうことを周りの人にカミングアウトすること。
でも、吃音であることをカミングアウトすることはとても勇気が必要なことだと思います。
「それができていたら、こんなに吃音で苦しんでいないよ…」
そんな風に思われるかもしれません。
しかし、その大きな壁を乗り越えてでも、吃音であることをカミングアウトすることのメリットは大きい。
私自身も経験したことなのですが、その効果は確か。
というのも、やはり吃音の苦しさは、吃音ではない周りの人にはなかなか理解してもらえないことだから。
だからこそ、吃音であることをカミングアウトすることに意味があるんです。
吃音を理解できないということは、
「なんでどもってるの?」
「なんで何も言わないの?」
と周りの人は、常に疑問を持ちながら、あなたの話を聞いています。
こういった反応が、吃音が出ることに不安を感じてしまう原因でもありますよね。
それに対して、そうなってしまう理由をカミングアウトすることは、周りの人の誤解を解くことでもあります。
吃音を治すには、吃音であることをカミングアウトする。
勇気を出して、一歩踏み出してみましょう!
吃音を治すには?治る確率を上げる克服方法まとめ
吃音を治すにはどうしたらいいのか、という視点で言語聴覚士がおすすめする方法をお伝えしてきました。
初めは難しいと感じる部分も、実際あるかと思います。
でも、あきらめずに続けることが、吃音を治すには必要です。
また、治る確率を上げるために必要な克服方法はこちらを参考にしてみてくださいね。